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特集:コロナウイルスの基礎知識

2022年2月10日(木)

Q「コロナウイルスはどんなウイルスですか?」

コロナウイルスは遺伝子はDNAではなく一本鎖RNAが存在し、30000塩基配列をコードしています。(RNAウイルスのなかでは最大)

大きさは直径100nmの球状ウイルスです。

表明に突起状のスパイクが多数存在し、電子顕微鏡で、「太陽の日食時に見られるコロナ」状に見えるためにコロナウイルスと名付けられました。

コウモリなどが宿主と言われており、多くの哺乳類(ヒトイヌネコブタウシ鳥類など)に感染し比較的に軽度の症状を示すウイルスとして有名でした。

Q「コロナウイルスの分類から考えるウイルスの仲間達について」

ウイルスたちは、人間のように人種のような区分があります。

今回のコロナウイルスはニドウイルス目のコロナウイルス科に分類されていおり、

さらに、それはコロナウイルス亜科とトロウイルス亜科に大別される。

そしてコロナウイルス亜科はアルファ ベータ ガンマ デルタ に分けられており

哺乳類(人・犬・猫・豚・イルカ・コウモリ・マウス・ラットなど)や鳥類に感染する共生ウイルスでした。

Q「ヒトの風邪ウイルスとしてのコロナウイルス」

コロナウイルスはそもそも、ヒトの風邪のウイルスです。

229E株・OC43株・NL63株・HKU1株の4種類のコロナウイルスはヒトの風邪ウイルスとして有名です。

しかし、コロナウイルスは容易に変異を繰り返すウイルスのなので、もちろんこの他にも風邪症状を引き起こす変異コロナウイルスは多く存在する可能性はあります、解析はされていないのが実情です。。

なぜなら、風邪の原因となるコロナウイルスは致死性が低く、ヒト以外からの感染経路が不明であったためでした。

Q「コロナウイルスの歴史を教えてください」

突然の強毒株の出現!!!

「SARSコロナウイルスによる重症呼吸器症候群の発生」

2002年に中国広東省で致死率10%の重大な呼吸器疾患感染症が登場し、これはのちの解析で、変異したコロナウイルスがコウモリから人への感染がによって発症した感染症であることが解明されました。このSARSコロナウイルスはベータ属のコロナウイルスに分類され、ヒトのACE2受容体に結合して体に侵入することもわかっている。

「中東呼吸器症候群の発生」

サウジアラビアを中心としてヒトコブラクダから感染する致死率35%の感染症が韓国内でアウトブレイクが起きました。

ヒトからヒトへの感染も確認され、SARSウイルスと同類と考えられ、ベータ属のコロナウイルスに分類された。そしてこのコロナウイルスはヒトのDPP4受容体に結合して体に侵入することも解明されました

「新型コロナウイルスの発生」

2020年2月にパンデミックになっていたコロナウイルスのゲノム塩基配列が解明され、その塩基配列が2003年に発見されたSARSコロナウイルスと大変酷似していることがわかった。それによりSARSコロナウイルス2型SARS–COV−2と命名され、COVID−19と正式名命名された。

さらにスパイクタンパク質が変異が起き、アルファ、ベータ、ガンマ、デルタ、オミクロンがWHOにおいて命名されています。

人から人へ感染する、そして人から猫への感染するウイルスに変異。

実はコロナウイルスは以前から「猫」と相性がいいと言われてしまっています。

*猫の特集はまた次回

歴史的から見ても・・・・・

コロナウイルスは哺乳類全般に発生して、さまざまな変異を繰り返し、ヒトでは風邪の一般的なウイルスだったのがSARS、MARS、さらに新型コロナウイルスに変異している。おそらく風邪コロナウイルスも昔は致死率が高い強毒株が存在し、致死率が低い風邪コロナウイルスに弱毒変異した可能性が高いと考えられています。