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「RER &DERの虎の巻」
2022年2月7日(月)
犬と猫のエネルギー要求量について
飼い主さんから「どれぐらいフードを与えた方がいいですか?」という質問を受けますが、正直、厳密に答えることができないのが実情です。
なぜなら、与えているフードの種類によって100g当たりのカロリー量が異なるので一概には答えられないのです。
例えば、減量用のフードを与えているのなら、そのフードは脂質が制限されているかもしれませんし、成長期なら、高カロリーのフードになります。
そこで、指標となるエネルギー量の算出をまず行います。
もちろん、栄養管理のポイントは脂質・タンパク質・糖質・ミネラル・ビタミンをバランスよく摂取することが重要です。
「安静時エネルギー量:RER」と「要求エネルギー量:DER」
安静時エネルギーRERとは、生体が維持するための必要不可欠な最低限のエネルギーの事で、ライフステージや活動状態に合わせたエネルギーを「要求エネルギー量:DER」と呼びます。
要求エネルギー量は、RERに必要係数を✖️ことで算出します。
「DER = 必要係数 ✖️ RER」
犬の必要係数
生後4か月まで 3×RER
生後4か月~成犬 2×RER
去勢・避妊犬 1.6×RER
未去勢・未避妊犬 1.8×RER
肥満傾向の犬 1.3×RER
減量中の犬 1.0×RER
猫の必要係数
成長期の猫 2.5×RER
去勢・避妊猫 1.3×RER
未去勢・未避妊犬猫 1.5×RER
肥満傾向の猫 0.8×RER
高齢猫 1.3×RER
これはあくまでも指標です。
この計算式で一般的な答えが算出されますが、実際には個体差があるためあくまで概算として用いてください。このDERを指標にしてフードの量を調節していくのが基本です。
あと重要なのが、これは1日あたりの総カロリーですからね!!一回あたりではありませんよ。
注意してください。