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コロナウイルスが変異しやすい理由
2022年2月7日(月)
コロナウイルスは
•ニドウイルス目
•コロナウイルス科
•コロナウイルス亜科
•トロウイルス亜科
•コロナウイルス属
のウイルスで、RNA 1本鎖ウイルスです。
ここで重要なのが、コロナウイルスは、RNAウイルスの中で、もっとも塩基配列が長く30000塩基も有します。
これってどういう意味かというと、「とっても変異しやすい」という事なんです。
「変異しやすいこれだけの理由」
①そもそも何で変異しやすいかというと、
30000もの塩基配列を有するRNAの一部はスパイク蛋白という蛋白をコードしているのですが、この塩基配列がすぐに変異してしまうんです。
変異すると、感染しやすくなり、人間の体内に容易に入り込みやすくなります。
最近になり、ちょと気になるニュースも飛び込んできました。。
すでにHIVウイルスに感染している患者さんがこのコロナウイルスに感染すると、変異が急激に生じ、20以上もの変異コロナウイルスが生じるとの研究が南アフリカで報告されているとブルームバーグ紙がWEB版で報じてます
https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2022-01-31/R6JZ9OT0AFB401
②スパイクタンパク質が大きく変異すると動物に感染が可能になる。すると動物の胎内でダイナミックな変異が生じ、種を超える凶悪なウイルスになる可能性がある。
ただ、強毒化しすぎてしまうと、ウイルス自身が感染させた感染者をあっという間に殺してしまうので、ウイルス自体にはメリットがありません。
なぜなら、ウイルスはそもそも遺伝子の運び屋としての機能しかなく、自己増殖ができないので、宿主(感染者)を殺してしまうとウイルス自体の生存に関わってきます。
なので、今回のコロナウイルスも徐々に弱毒化が進み、共存ウイルスとしてウイルス進化してくか、または、ヒト自身の免疫が進化するかのどちらかになるはずです。