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ペットのコロナウイルスについての予備知識

2022年2月3日(木)

よくコロナウイルス感染症は犬や猫でもあるのですか?という質問があったので、そのことを記事にしたいと思います。

Q「動物のコロナウイルスにはどんな種類がありますか?」

コロナウイルスは新型コロナウイルスが発生する前までは、イヌコロナウイルス・ネココロナウイルス、豚コロナウイルスなどに動物に健康被害を与えるウイルスとして知られていました。そのウイルス達は主にコウモリなどが感染源とされ、アルファ属に分類されています。

Q「ヒトのコロナウイルスとペットのコロナウイルスの違いは何ですか?」

犬や猫のコロナウイルスはアルファ族のコロナウイルスですが、新型コロナウイルスやSARS・MARSはベーター属のウイルスです。

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Q「新型コロナウイルスは犬や猫に感染しますか?」

新型コロナウイルスは現在のところ、動物実験では犬より猫科に感染しやすいとのデーターがあります。ただ、どれぐらいのウイルス量で感染するのかは現時点では定かではありません。

また、感染動物から人に感染することは現在立証されていません。

Q「ネココロナウイルスとはなんですか?」

ネココロナウイルスとはコロナウイルスのアルファ属に分類されるウイルスです。このウイルスは猫の腸内に感染している一般的に知られているウイルスです。

感染している猫がストレスにさらされたりすると10%の割合で猫伝染性腹膜炎ウイルス(FIPV)に変異することが知られています。このウイルスは大変凶暴なウイルスで治療法もありません。ちなみにヒトには感染しません。

最新の研究でFIPVについて解明されつつありますので今度の記事で特集したいと思います。

院長 山崎泰輔

執筆者 院長 山崎泰輔

  • 日本大学生物資源科学部畜産学科卒業
  • 日本大学獣医学部獣医学科卒業
  • 2009年10月に「そよかぜ動物病院」を開業
  • 2014年9月そよかぜ動物病院北与野院を開業
  • 2017年12月 そよかぜ動物病院与野駅前院を開業

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